白緑蝶"ever since【続】
貴方の手が私の右頬に触れる。

「こっち見て・・・」

「嫌」

私は、顔が動かないように
首に力を込める。

ソラは無理やり私の顔を
自分の方へ向けさせた。

「嫌だったら」

私は、ソラから逸らす視線。

私の頬にかざしたままの貴方の
手、その親指が私の唇をなぞる

「油断禁物
 
 キスされてんなよ」

私の瞳から一粒の涙が
こぼれ落ちた。

「何よ

 アンタが悪い癖(に)・・」

私の唇に触れる唇

閉じる瞳・・・
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