白緑蝶"ever since【続】
「そう、だね

 じゃあ知らないよ
 僕は、後五日はここにいる

 このまま僕とソラ
 
 二人きりにしていいの?」

「いいよ」

私はもう、何も疑わない。

ソラを、疑っちゃいけない。

もしもこの先、ソラの愛を疑う
ようなら、私はもうソラの傍に
は帰れない。

帰れなくなる・・・

「ユラ、行こう

 荷物、これだけ?」

「うん、それだけ」

ソラは、私の荷物を持って
私の先を歩く。

出て行く事を決めたはずの私の
決心は、ソラの背中を見て今も
揺らいでる。

「じゃあね、テオさん」

そして、送ってくれた
貴方にも言う・・・

「じゃあね、ソラ」

「ああ」

今夜から私達は期限のない
別々の夜を過ごす。
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