白緑蝶"ever since【続】
私は、かっちゃんにタオルを
借りておトイレへと急ぐ。

「サキ、ごめん?

 あれ?」

そこには、咲の姿はない。

「サキ、どこ行ったの?」

店内を見渡すけど咲の姿は
見当たらない。

「ヒワ、サキは?」

「それが・・・」

カランカラン・・・

開くドアの方を見つめると
そこには瀬名さんに支えられる
咲の姿がある。

「サキ、どこ行ってたの?
 セナさん、ごめんなさい」

「表にふらふら出て行く姿が 
 見えたから追いかけた

 泣いてたみたいだけど・・」

「サキ、何があったの?」

「何にもないよ
 
 気分が悪いだけだから
 大丈夫、大丈夫」

「大丈夫じゃないよ」
< 366 / 638 >

この作品をシェア

pagetop