白緑蝶"ever since【続】
「やめろよ
 
 おだてても

 キスは、もうしないぜ」

「・・・・・・」

僕は、何も言えない・・・

「そんな顔すんなよ

 おまえは

 俺の大事な仲間だ」

「僕はずっと、これからも
 ソラ、貴方に憧れてるよ」

「サンキュ」

あの晴れた日、僕は空港に
降り立った。

久しぶりに、日本の空気に
触れた僕は懐かしい気持ちに
この胸が、どんどんどんどん
締め付けられていく。

苦しいぐらいに・・・

僕の前に降臨した憧れの人は
僕が嫌いな人に似ている。

「はじめまして、鍵谷空です

 セナから話は伺っています

 日本語、大丈夫ですよね?」

握手を求める彼に僕は近づき
そして、その唇に口付けた。

あの日のように・・・
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