白緑蝶"ever since【続】
「いいんだぁ、私には・・・」

私は体の向きを変え、ソラの
背に両腕を回し抱きついた。

「ソラ、貴方がいるから
 
 いいの・・・」

背中に、感じる温もり・・・

「俺も」

わたしの背を何度と上下に
摩るあなたの手は温かい。

わたしは、この腕にきつく
きつくあなたを抱きしめる。

「ひわ、ごめんな
 
 せっかくの誕生日だったのに
 俺のせいで祝うこともできな
 くて・・・」

「ううん、ちゃんと祝って
 もらったよ
 
 赤いバラに、この時・・・
 私は幸せだよ」

ソラの唇が、私の唇に触れて
今以上、もっともっと幸せな
気分になった。

さっきまで喧嘩して、この胸が
ざわついていた事が嘘みたい
・・・
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