白緑蝶"ever since【続】
「コロー、おいで
 コロー、コロー」

二階から、犬の名を呼び続ける
ゆらの声が聞こえてくる。

「ヤマト、連れてきて
 あげなさい」

そう言うと、ひとりの少年が
現れた。

年の頃は、10歳ぐらい。

少年は、真澄の前に立つ。

「コロ、いいですか?
 ゆらちゃんが」

「ああ、いいよ」

少年は、真澄から受け取った犬
を抱いて二階へと戻って行く。

「あの子、誰?
 
 ユラの友達にしては
 デカくない?」

「ああ、彼は、ヤマト君
 ゆらの彼氏?」

ソラの言葉に真澄は唖然と
している。

「うそ、マジ
 
 ユラにまで俺って
 フラれたのか?」
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