嘘偽りの愛しい体温-Ⅱ-
「…よく頑張ったな」
「…頑張…った…?」
蓮也の大きい手が私の髪に触れ、そっと撫でられる。その手が心地良くて腹部の痛みが心持ち和らぐ
…蓮也の手久し振り
「丸二日、目を覚まさなくてな」
「…私…生き…てるんだ…」
「ああ、生きてる」
これは夢でもあの世でもなくてちゃんとした現実だったんだね。私、生きてるんだね
どうして蓮也が傍にいてくれてるの?私のこと、蓮也が見つけてくれた?