嘘偽りの愛しい体温-Ⅱ-
いくら高校生って言っても、物事の分別は出来る年頃。反省しない訳ないよね?
それに…きっとその頬…蓮也に叩かれたのね。好きな人に冷たくされるのって凄く辛いと思うんだ…
「その頬…蓮也に叩かれたの?」
「…うん…あの…本当に酷い事して…ごめんなさい…すみません…」
「…反省してるならもう良いの。こっちへ来て」
蓮也は腑に落ちないのか、眉根をぐっと寄せながら壁に背を凭れ掛けさせてこっちを見る
私だって、完全に許せた訳じゃないけど…でも、身内が傍に居ないこの子を目の敵にするなんて出来ないよ。