嘘偽りの愛しい体温-Ⅱ-
左手薬指に指輪を嵌められてる?
蓮也、今嵌めたの?
「里桜…俺と結婚して欲しい」
「…え……この指輪って…」
「婚約指輪だ」
「…ま、待って…どうして…」
「俺はお前と生涯を共に過ごしたい。里桜…お前を失いかけた時…お前が梨花を許した時…お前の笑顔を見た時…」
「……………」
「お前を…この腕に抱いた時。今の関係ではなく、お前と将来を歩みたいと強く思った」
「…っ…蓮…也っ…っ…」
手がカタカタと震える
涙が止まらない
心臓がバクバクとうるさい。