嘘偽りの愛しい体温-Ⅱ-


「蓮也、有難う」


「それは俺の台詞だ」


「どうして蓮也が…―――」


「もう黙れ」



顔中に優しいキスの雨が降ったかと思うと不意に奪う様に深く口付けられる


いつもなら冷静で私に合わせたゆっくりなキスをするのに、今はいつもと違う


私の身を強く抱き締めて離さない腕。深く押し付けられる唇。私を欲する様に見つめる鋭い視線


蓮也の全てから私を欲しいと求めてくれている事が伝わり、キスだけでどうにかなりそうになる



「んっ…蓮也、もっとゆっくり…っ…」


「悪い、抑えらんねぇ…」



再び唇を奪われ、何も考えられなくなっていく。



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