嘘偽りの愛しい体温-Ⅱ-
十四、酷な真実-蓮也Side-
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「…蓮也ぁ…っ…」
腕ん中で熱い吐息を漏らし、潤んだ瞳で見つめながら甘く漏らす声
この声で名前を呼ばれると俺の中の唯一ある理性が吹っ飛んじまうくらいに相当くる
お前の鳴き声が聞きたくて、何度も焦らし興奮を煽るとお前は思惑通り俺を欲してくれる
「里桜…」
「蓮…也っ……蓮っ………蓮也の…馬鹿ぁあああっ!」
「は?」
はっと我に返ると何時もの見慣れた寝室の天井か視界に飛び込んで来た
何だ…夢か
「バカバカバカ!」
どうやら馬鹿と言っているのは夢じゃないみたいだ。