嘘偽りの愛しい体温-Ⅱ-
「…おい」
「我慢出来ずに此処まで来ちゃった。ね、ね、里桜さんは?早く会いたいんだけど入って良いかしら?」
「もう入ってんだろーが」
「久し振りだな蓮也。母さんがどうしても家に行くと聞かなくてな、すまん」
「あぁ久し振り。嫌、いいんだ」
どうせこんなこったろーと思ってたしな。里桜は驚くかもしれないが…
「…わゎっ!?」
「里桜さん、初めまして!蓮也の母親の美幸です。宜しくね」
「…え…えぇぇっ!?」
里桜に伝え様としたが遅かったか。リビングで既に握手を求められ手を上下に振られている里桜がいた。