嘘偽りの愛しい体温-Ⅱ-
「ほう。そんな事、俺達にとって大した事はない。残念だったな」
蓮也は女性の腕を解放するや否や、今度は私の腰へと腕を回し軽く引き寄せる
「きゃ!れ、蓮也っ…」
「俺はコイツさえ傍に居てくれりゃあいい。コイツを守る為なら、どんな汚い事だろうが躊躇わねぇ」
「………何よ」
「例え相手が女だろうが…関係ねぇ。次余計な事してみろ。その時は痛い目みる事になる」
「…っ……」
女性は歯を食い縛り、泣くのを堪えながら走り去って行った。