嘘偽りの愛しい体温-Ⅱ-
【おまけ】


―――臨月。



「蓮也ーほら、話しかけるよ」


「ああ、そうだな」


「赤ちゃん、パパとママですよ。もういつ生まれて来てくれても大丈夫だからね」



蓮也の骨張った大きな手と私の手を、大きなお腹へと宛がいながら話しかけた


私達の語りかけに反応する様に赤ちゃんはぐるんと大きく動いた



「あ、今蹴った」


「ああ、分かった」


「……あ、れ…?」


「どうかしたか?」


「…何かおかしい」



お腹が強く張ってる?



< 299 / 308 >

この作品をシェア

pagetop