嘘偽りの愛しい体温-Ⅱ-
就寝前の恒例である語りかけをした途端、陣痛っぽいものが来るなんてびっくりだよ
そんなに痛くないから、まだ大丈夫だと思うけど
「辛くないか?」
「まだ大丈夫だよ」
蓮也に支えられながら車に乗り込み、産婦人科へと向かう
その途中
徐々に痛みが強まり始める
「蓮也…痛い…っ…」
「!?頑張れ里桜。もう少しだからな」
蓮也は私の手を握り、私の様子をうかがいながら産婦人科を目指した。