嘘偽りの愛しい体温-Ⅱ-


「それじゃあお母さん、今から分娩に入るから、私の指示に従っていきんで下さい」



お医者さんの言われた通り、しっかり耳を傾け産む事に集中する



「はい!いきんで!」


「んーっ!」


「長くいきんでー」



息が続く限り力いっぱいいきんで、また力を抜いてと、お医者さんの言う通りに数回繰り返した




















―――オギャァオギャァ―――



すると暫くして、ヌルッと何かが出た間隔と共に赤ちゃんの産声が分娩室に響いた。



< 303 / 308 >

この作品をシェア

pagetop