嘘偽りの愛しい体温-Ⅱ-


インターホンを聞く度に恋人になって迎えた初めての朝を思い出す


くすぐったくて照れ臭いけれど、とっても充実した嬉しい朝だったっけ



「誰か来たよ」


「…邪魔しやがって」



蓮也は呆れつつジーンズに着替え寝室を後にし玄関へと向かった


私も着替えなきゃ、また蓮也の友達だったりしたら何言われるかわからないよね


ベッド付近に散らばる下着や服を着ると手櫛で髪を整え、リビングへと出る


玄関へと耳を澄ませば、甲高い様な女性の人の声が僅かにだけど聞こえた


蓮也の知り合い?



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