嘘偽りの愛しい体温-Ⅱ-
「…里桜、何かの間違いか?」
「…ごめっ…なさ…っ…」
ごめんなさい…間違いなんかじゃないの…私、蓮也を裏切ってしまった…
泣いたってどうなる訳じゃないってわかってるけど、涙が溢れて止まらない
どうして…こんなに大好きで愛してる人を裏切り傷付けてしまったのだろう
どうして…
「蓮ちゃん、帰ろう?」
「…里桜」
「蓮ちゃん!」
幼なじみは蓮也の腕を無理矢理引っ張る。あの時の人…幼なじみの友達だったんだ…
「…蓮也…ごめ…なさ…ごめっ…」
私は玄関のドアを勢いよく閉めた。