嘘偽りの愛しい体温-Ⅱ-


こんなくだらない子に振り回されたなんて…信じられないし、自分が凄く情けない



「後もう一つ。蓮ちゃんの元恋人で亡くなったの、私のお姉ちゃんなんよ。知らないみたいやから今教えてあげる」


「…え」


「蓮ちゃん言ってなかったみたいやけど、私のお姉ちゃんなんよね。びっくりした?」


「…いいえ別に」


「ふぅん。あんた自分の立場わかってるん?今この部屋に男が五人。これからもっと、悲惨な事になるんよ?」


「……………」


「蓮ちゃんに顔向け出来ない所か、生きているのも嫌になるんじゃないかな」



幼なじみはほくそ笑みながら、ソファーへと腰を下ろしタバコに火をつけ一服する。



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