嘘偽りの愛しい体温-Ⅱ-


「やっちゃって良いよ」



男は待ってましたと言わんばかりに一斉に私へと歩み寄る。私にはもう…恐いものなんてない


念のため護身用に持っていたナイフを鞄から取り出し、部屋の片隅へとそそくさと移動した



「それ、何のつもり?」


「…こんな人達に好き放題されるくらいなら…貴女に無様な姿を見られるくらいなら…死んだ方がマシだよ」


「…そんなの出来っこないでしょ」



以前の私なら出来なかったと思うけど…今なら出来る。これ以上失うものなんてないし…レイプされて嫌な思いするくらいなら…こうした方がいい…。



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