Christmas present for you!
私たちを乗せた車は
港近くの
倉庫街に入り


一つの倉庫の前で
止まった



『降りろ。』

言われるまま
足の拘束を解かれ

男に引きずられるようにして
倉庫の中に連れ込まれる



これから

何が始まるんだ…?


何をされるんだろう…

消えることのない恐怖が
冷え込んだ夜の空気を数倍の冷気に変えて
体に突き刺す


『入ってろ!』



無理やり押し込まれたの
3m四方の大きな鉄製の檻だった


その中で
由香ちゃんと二人肩を寄せる


由香ちゃんは
じっと周りを観察して
状況を把握しようとしてるみたいだった



すごいな…

こんな状況でも
こんなに気丈にできるなんて


「鈴様は何があってもお守りします。」

ふと目があった由香ちゃん
その瞳を見つめた時

由香ちゃんの声が聞こえた気がした
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