Christmas present for you!
「これは小型発信器です。
今スイッチを入れました。

すぐに大和さまの元へ
信号が入り
私たちの居場所もわかります。」


そういうと
発信器を元の場所に戻した


「小型の発信器なんて
どうして…?」


「鈴様は萩乃宮家の大切なお方。
いつ万が一このような事が起こっても
対処できるようにと
用意しておりました。」


二コリと微笑む由香ちゃん

その顔は私の知っている
可愛いだけのものではなく
凛とした強さも見えた


「自由になったのは良いけど
この檻からはでられないよ。」


試しに檻を押してみるが
頑丈なそれは少しも動かない


「そうですね…。
では、チャンスを待ちましょう。」



「チャンス?」



「はい。
先ほどの話だと
明日には私たちはここから出されるはず。
その一瞬のすきをつけば
なんとか脱出できるのではないかと
思うのですが…。」

話していた由香ちゃんの顔が
急に曇った


倉庫の外に
車が止まる音がする


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