Christmas present for you!
厚手のコートに身を包んで
大和さんと並んで
街灯のともりだした歩道を歩く


「ここは五番街といって
世界でも有名なブランドや
高級ショップが立ち並ぶ
ストリートなんですよ。」


「へぇー。」


言われてみれば
見た事があるロゴのお店ばかり並んでいる

しかも
行きかう人も
なんかセレブっぽい人多いな


「欲しい物があれば言ってくださいね?
いつも鈴さんには
苦労をかけてしまって…。

私にできるものがあればなんでも
言ってくださいね?」


大和さんはそう言って
私の手に口づける


人通りの多いところでの
急な行動に
カァァっと顔が赤くなるのがわかった


「…じゃあ
あそこのコーヒーショップで
カフェラテを買って
一緒に飲みながら帰ってください。」


「は…い?」


高級ショップが立ち並ぶ
有名ストリートで
私がさしたのは
日本にもチェーン店があるほど
庶民的なコーヒーショップ


「どんなに高級なものより
大和さんと過ごすこの時間の方が
私には価値があります。」


そう

大和さんと過ごす
今この瞬間や
景色
空気は
きっと何にも変えられない
かけがえのない大切なモノ


私の言葉に
大和さんは微笑み
二人でLサイズのカフェラテを買った
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