Christmas present for you!
「せ、芹沢君!?」



身動きが取れなくなった愛梨
か細い声が聞こえて

愛梨の顔を見上げた

やば…
泣きそうな顔してるのに

そんな顔すら
可愛い…


ククク…

と思わず笑いがこぼれると


今度は
愛梨の表情が怒りだした


「…なんか思い出すね。」



「え?」


「アンタが…
愛梨が今みたいに必死に謝る姿や
怒って拗ねたところとか…。

高校生の頃とほとんど変わってない。」



俺に水をかけて
学ランを濡らした事


何気ない俺の言葉に
怒って連絡をくれなくなった事


愛梨が近くにいないときは
思い出すと
胸が苦しくて
寂しくなったのに


愛梨が近くにいる今は
思い出すだけで
頬がゆるんで
心が温かくなる



愛梨

アンタの力って本当にすごいよ
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