Christmas present for you!
雪乃の質問に
ジャンは大きくため息を漏らす


「昨日の夜中に
急にクリス様が宮を出られまして…。

明け方帰って来たかと思いましたら
この木を持ってこられました。」



「クリス様が?」



「ええ。
しかも、これに飾りをつけるから
色鮮やかな布やリボン
ガラス玉などを調達しろと…。」


心底嫌そうに顔をしかめるジャン
それとは対照的に
雪乃は驚きを隠せなかった



もしかして

私が昨日クリスマスの話をしたから?


それで
わざわざ雪の降る中
もみの木を持って来てくれたの?


「ジャン様、街から荷物が届きました。」


もみの木の陰から顔を出したのは
ポールとゴルチェ


手には各々
大きな木箱を抱えている



「ご苦労。
そこに置いておいてくれ。

では、クリス様を呼んできますので
御前失礼いたします。」


恭しく頭を下げて
ジャンは下がって行った
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