ハ・ジ・メ・テ!
『キャー』

『ユナーー!!』



ものすごい人。


みんな必死で押し合っていた。


「ちょっ…あの…すみません…あの…」


(あー…見えないよー)


にっくき
この小さな背…

つま先がつりそう。


「ぁ」


運よく人の頭の間から
やっと
この熱い声援を送られている主を見つけた。



わぁ…

綺麗…


『ユナー』


ユナと呼ばれたその女性は小さく手を振った。


ユナ…


誰だろう。


透き通る白い肌。

艶めく黒い髪。

スラリと伸びた手足。



同じ人間?
って思うくらい綺麗…


女なのに
思わずドキドキしちゃった!!
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