嫌いだなんて言うんじゃねーよ
木村が?芽衣と?------キス?
『・・けんな。』
ふざけんな。
「ぇ?」
『ふざけんなっつってんだよ!』
自分でもびっくりするくらい低い声だった。
芽衣が俺の声におびえる。
そんな姿をみて余計に腹がたった。
「ゅぅと?・・こわいよ?」
イライラする・・。
『お前、ちゃんと抵抗したのかよ!』
ダメだ、こんなこと言ったら・・。ダメだ!
芽衣が、こわがってる!
でも、止まらない-----
『お前見てるとイライラすんだよ!
誰にでも媚売って!
どうせ木村にキスされて嬉しかったんだろ!?
えぇ!?どうなんだよ!・・・』
ヤバイ!
そう思ったときには遅かった。
芽衣は大きな目を見開いて---泣いていた。
『ごめ「悠斗。私、もう行くね」』
『芽衣!?』
どうしよう・・
芽衣は、芽衣はなにも悪くないのに!
俺は・・。
ただ、芽衣の気持ちに気づいてやれなかった自分にイラついただけだ・・
芽衣--------------