モンスター学園 partⅡ
それに気づいてしまったから。
「俺、お前を泣かせてるリオが許せねぇ」
「違うっ…悪くないの…リオは…」
「俺じゃだめなのか?」
「え…」
「あいつじゃ無くて、俺じゃだめなのか?」
「それは……」
ほかの、誰でもダメなんだ。
リオだから、安心して身を任せられる。
リオだから。
「リオじゃなきゃ……だめ」
「そうか……」
「ごめんなさい…」
「なんだよ。謝ることはねーよ。俺、まだ諦めねぇし」
「ふっ…うぅ」
「美姫が、悩んでること言えないとしても。俺は…俺らは美姫を信じてるからよ」
その言葉が妙に心に染みた。
「ごめんなさい、ごめん…な、さい」
だから、今のあたしは泣いてただ謝ることしかできなかった。
それは、悲しい顔をさせてしまったリオへの思いでもあり。
あたしを好きと言ってくれるリクトへの思いでもあり。
あたしを心配してくれているみんなへの思いだった。
リクトはただ黙ってあたしを抱きしめていてくれた。