とある僧侶と不遜な僧侶
地面にはたんこぶを二個も三個もはやした弥昼が転がっている。
私は手をパンパンと軽く叩いて、ちょうど昇ってきた朝日をさわやかに浴びる。

「はあ~清々しいですね~」

「清々しくないわ! 凄惨だっつーの!!」

「ところで、今日の朝の鍛練が終わったら和尚様の部屋に呼ばれていること忘れてないですよね?」

「へ?」

「……まさか、忘れてたんじゃないですよね?」

「いやいや、覚えてるに決まってるじゃないっすか! ここの寺院のトップからのお達しっすよ!? 覚えてないわけないじゃないっすか!」

弥昼の見事な焦りっぷりを見て思う。
(こいつ、忘れてやがったな!)

「はあ……まあ、いいです。ちゃんと来てくださいね 」

「あれ? 先輩も呼ばれてんすか?」

「ええ、まあ 」

(こんな奴と同席で呼ばれるなんて、一体何なんですかね……)
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