恋する猫は、月の下~母さんの昔話~
「あれは、母さんの作り話だろっ…」

二番目の兄の、灰色のしま猫、しま兄は、ふんと鼻をならしました。

「あたし…こわぃ…」

真っ白な一番下の妹、白ちび猫は、ふるふる震えだしました。

「さぁ、どうしようかしら…」

母さん猫が三匹を見ながら、優しく目を細めます。
< 3 / 72 >

この作品をシェア

pagetop