恋する猫は、月の下~母さんの昔話~
清汰の部屋には、夜食を運ぶ時、一度しか入ったことがありませんでしたが

リクは清汰の部屋が大好きでした。

よく見たわけでもないのに、きっとあの日当たりのよい縁側で昼寝ができたら

最高に気持ちがいいかもしれないと思ってしまうのです。

リクは清汰の部屋の前で、何度も深呼吸をしてから

部屋の中にいる清汰に声をかけました。
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