恋する猫は、月の下~母さんの昔話~
「何か聞きたいことでもある?」

清汰から先に言われ、リクは目を丸くしました。

「私の言うことがわかるのですか?」

リクが丸くした目のまま、首を傾げると清汰は「なんとなくね」と笑った。


それから、ふと縁側に視線を移す清汰を見て

きっと大好きだった猫のことを思っているんだなぁと

リクもまた、なんとなくわかるのでした。
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