恋する猫は、月の下~母さんの昔話~
リクは、屋敷で一番広い客室に向かいました。

この客室は、あまりに広すぎることから、普段めったに使われない部屋でした。

リクが渋くなった扉を、よいしょと開けると

広いはずの部屋が、たくさんの荷物で埋まっていました。

荷物の隙間に出来た、わずかな通路を歩きながら

リクは目録に目を通し、ゆっくり荷物を見て回りました。
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