恋する猫は、月の下~母さんの昔話~
「でもさ、話が本当だったとしても、その猫は全部、自分で決めたことなんだ。なら、それでいんじゃないかなぁ…」


自分の言葉に少し自信がないのか、黒兄はちらりと母さん猫を見ました。


母さん猫は「そうね」と言って、優しく目を細めました。


それから三匹の子猫達に、順番に頬を寄せ、ささやきました。
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