恋する猫は、月の下~花の名のキミ~
あたしも徹夜で恵都を見守ることもなくなり

その日は、太陽の日差しで体が温まってから目が覚めた。


ふと恵都を探すと、すでに目が覚めていた恵都は

部屋の窓から清々しい視線を空に投げていた。

「雲、見に行く?」

あたしが聞くと

「今日は一人で見たいんだけど、いいかな?」


恵都が凛とした表情で答えた。
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