恋する猫は、月の下~花の名のキミ~
『すべて忘れしまうから…』

頭にこびりついた、母さんの言葉を振り払い、あたしはぎゅっと目を閉じた。


大切なものを忘れるということは

寂しく、悲しい。

もし、それを乗り越えなければ、手に入らないものがあるなら…

そんなの


あたしは

ほしくない…
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