恋する猫は、月の下~花の名のキミ~
満月の夜
「おい、チビ。少し離れろ!暑苦しいだろっ」
「いたっ…」
しま兄の灰色のしっぽに顔をぴしゃりとたたかれ、あたしはふにゃりと体を丸めた。
「まったく、夏が終ったばかりだっつーのに、こんなそばで張りつかれたんじゃ暑くてやってらんねーよ」
しま兄はふんと顔をそむけた。
「ごめんなさい…」
あたしは素直に謝り、耳としっぽをくったり下へむけた。
「いたっ…」
しま兄の灰色のしっぽに顔をぴしゃりとたたかれ、あたしはふにゃりと体を丸めた。
「まったく、夏が終ったばかりだっつーのに、こんなそばで張りつかれたんじゃ暑くてやってらんねーよ」
しま兄はふんと顔をそむけた。
「ごめんなさい…」
あたしは素直に謝り、耳としっぽをくったり下へむけた。