恋する猫は、月の下~花の名のキミ~
「ニャ……」

高まった緊張が、一気に爆発し、鼻から抜けるような声が出たあたしに


「初めて見た時から、ずっと綺麗だと思っていたんだ」

恵都は静かに言う。

雪に舞う花びらみたいだ



ひと目、見たら忘れられない花


どんな色の花より、繊細で美しい花



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