恋する猫は、月の下~花の名のキミ~
あたしが、目を固く閉じたままおびえていると
「しま、今日は満月だ。チビのそばにいてやれ」
黒兄がそばへやって来て、しま兄を軽く睨んだ。
「…ったく、チビは臆病すぎるんだよ」
しま兄も、やれやれと体を起こし、あたしの近くに来てくれた。
あたしは黒兄としま兄が体を丸めてできた、真ん中の空間で落ち着いた。
しっぽの先までかたかた揺れていた震えは、いつの間にかおさまっていた。
「しま、今日は満月だ。チビのそばにいてやれ」
黒兄がそばへやって来て、しま兄を軽く睨んだ。
「…ったく、チビは臆病すぎるんだよ」
しま兄も、やれやれと体を起こし、あたしの近くに来てくれた。
あたしは黒兄としま兄が体を丸めてできた、真ん中の空間で落ち着いた。
しっぽの先までかたかた揺れていた震えは、いつの間にかおさまっていた。