忘れないからね。

決心

その夜、星を眺めながら、決心した。教授に私の気持ちを伝えるって...
それがどれだけ馬鹿げてるのか、皆が批判するのか、予想はしていたけど抑えられない気持ちを、どうすることも出来ず、ペンを握った。
私は精一杯書いた。人生初のラブレター。
あの人がどう思ったっていい。ただ、二人が出会えた事に何かの意味があるってことだけ確かめたいから。

そして手紙は完成した。読み返す事すら忘れ、朝一番に郵便局へ行った。手紙を預け、じっと考えてみた。「これで、良いんだよね?」

そして、1週間が過ぎた。そして、毎日のようにもう手紙着いたかなぁ?と思ってベットに潜った時、私の携帯が鳴った。まさかあの教授じゃによね...私は不安やったけど電話を受けた。「もしもし」電話の相手は教授やった。嬉しいやら、不安やらで顔が真っ赤になっていることに気づいた。家族が全員寝た事を確認してゆっくり話し始めた。教授が真っ先に、話した言葉....「手紙、ありがとう。自分も高子の事愛してるよ。」
私はその一言を聞き、すぐに涙が溢れてきた。もうダメだと思ってきた恋。絶対に叶わないと思っていた恋。でも、でも今聞こえた。あなとの愛してるという言葉が。
私は嬉しかった。生まれて初めて誰かから愛してるって言われて「初恋は叶わない」という言葉なんか忘れ....

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