純愛♡ごっこ
途端、力任せに髪を鷲掴みにされた。
そして、壁に体を押し付けられ、頭を強く打ち付けられた。
ゴツッと、鈍い音が部屋に響く。
「オマエ、俺の言うこと聞かれへんのか?」
長い髪を掴んだまま、怒りの声でシンが訊いた。
─ こんなんイヤや‥
あたしの中にも、怒りが込み上げて来る。
「聞きたくない!てか、暴力ヤメて!もぉ別れたいっ!!」
「は?オマエ、本気で浮気したやろ!」
シンは掴んだ髪を離すと、あたしの顔を殴った。