純愛♡ごっこ
 

失敗をしなければ、母は機嫌が良かった。

けれど、父と夫婦喧嘩をしては、父に殴られていた母は、あたしに八つ当たりをした。


あたしには、いつだってココロの安定する時なんか無くて‥。

常に、母の顔色を窺っているような子供だった。


母は怖い。

それが今でも、あたしの中にある母の印象。


両親が他界した今も、そのイメージは拭えない。



父は、毎晩、帰って来るのが遅くて、あたしは朝に少し顔を合わせる程度で‥。

抱っこやおんぶをされた記憶は、悲しいかな残っていない。


存在感の薄い父親だった。


 
< 107 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop