純愛♡ごっこ
chapter.06 ガキンチョ
シーツも床も、あたしが流した鼻血でシミだらけになっていた。
口の中に血の味がする。
切れた唇が、ヒリヒリと痛んだ。
シャワーを済ませたシンは、ユニットバスから姿を現し、ベッドの縁に座った。
そして
「最初から素直になってたら、俺も痛いことせんで済むんやぞ。分かるか?」
小さな子供に言い聞かせるような口調で言った。
「俺は夕凪を誰にも取られたくないねん。本気ですきやからな。」
「‥‥‥。」
「逃げようなんか思うなよ?夕凪が逃げても、俺は探し出す自信ある。それくらい大事やねんで。夕凪。」