純愛♡ごっこ
高速道路の高架下の公園には、沢山の遊具があって、ちょっとしたアスレチックみたいになっている。
平日の、しかも午前中の公園は、人影もまばらで閑散としていた。
自転車を入り口に停め、あたしは広い公園の中を見渡した。
─ あ‥♪
ベンチに座って、手を振る陸が視界に入る。
「ごめん、待った?」
走り寄ったあたしは、陸の前に立った。
「どしたんすか?顔!」
目を丸くした彼が、勢い良く立ち上がった。