純愛♡ごっこ
 

冬の冷たい風に晒された頬に、じんわりと陸の温もりが伝う。


不本意にもDOKIDOKIしてしまい、あたしは後ずさった。


「ね、話あるって言ってたよね?にゃぁに?」


あたしはからかうように、ワザと猫なで声を出した。

心臓は、ザワザワと落ち着きを無くしている。


陸は、小さく首を横に振り


「ユーナさん、正直に言って。それ、オレのせい?」


澄んだ目を、ちょっぴり細めて見せた。


「まさか!なんで?関係無いよ。てか、あたし、あんま時間無いから、もぉ買い物行くわ。リクくんもガッコ行きや♪」


あたしは、更に後ずさった。



恭介みたい‥

妙に鋭いヤツって、苦手かも‥


 
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