純愛♡ごっこ
「マジ、待って‥。てか、待て!ユーナ!!」
─ ハイ?
なんて?
「ちょ、“待て!”って、なに?生意気ィ。しかも、呼び捨て?」
「ごめん。でも‥。」
陸は真剣な瞳であたしを見つめ、そして、静かな声で言ったんだ。
「暴力を肯定したら、あかんし。どんな理由があってもナ‥。」
その瞬間、四つも年下の陸が、とてもオトナっぽく見えた。
あたしは、彼を見つめた。
「‥って、喧嘩ばっかしてるオレがゆーのも変やけど‥。弱い者イジメするヤツ嫌いやから。じゃ♪ガッコ行きます。」
唇の右端を少し上げて、陸は微笑んだ。