純愛♡ごっこ
「オレはダイジョウブ。誘ったんオレじゃん。ユーナさんこそ、ヤバくね?時間。」
「うん。急ぐね。それから、呼び捨てでイイよ♪もぉ逢うことも無いかもだけど。」
からかい半分に答えると、陸は、しかめっ面をした。
「無くないし。」
「無いよ。じゃね♪」
「あるし♪てか、オレも“リク”でイイから。」
「無いし、ガキンチョ♪」
バイバイと手を振って、あたしは自転車に乗り、下り坂を一気に走り下りた。
─ 陸の“伝えたいこと”‥
聞き忘れたな‥
ま、いっか♪
交差点の信号が青に変わる。
あたしは、ペダルを漕ぐ足に力を入れた。