純愛♡ごっこ
スーパーで夕飯の食材や日用品の買い物をしながら、陸のことを考えていた。
─ 暴力を肯定したらあかんし。どんな理由があってもナ‥ ─
陸の言葉がやけに印象的で、頭の中に何度も浮かんだ。
あたしは、シンの暴力を認めている‥?
でも、あたしがシンを怒らせたりしなければ、もう暴力は無いはずだし‥
余程、非道い顔なんだろう。
すれ違う人達もレジの店員も、あたしの顔を、ギョッとした表情で見ている。
─ マミが見たら大騒ぎされそ‥
そう思った瞬間、前方からマミが歩いて来た。
─ なんで、こんなとこに?
マミの家、つまり、あたしが住んでいた叔母の家がある町は、この町より、三つ向こうの駅にあるんだ。