純愛♡ごっこ
「ユーナって、そんな鈍くさかったっけ?」
「雨降ってたから、滑りやすくなってたんちゃう?」
「そっか、お大事にね。」
─ 良かった‥
恭介がいなくて‥
恭介も陸みたく鋭いから‥
マミに誘われ、フードコートで、早めのランチを取ることにした。
口の中が切れているから、あまり食が進まなかったけど、あたしは無理してドーナツを食べた。
ストレートティを、ストローで少しずつ口に含む。
酸味が無いから、痛みも少なく飲みやすく感じた。
気のせいか、マミは、さっきから伏し目がちになっては、微笑んでいて‥。
あたしは、そんな彼女が心持ち気になっていた。