純愛♡ごっこ
 

「あっ!!」


突然、冷たいものがバシャッと体に掛かった。


「どした?」


小さな悲鳴を聞き取ったらしく、恭介が心配そうに訊いた。


振り返ると、空のグラスを握ったシンは、電話を切れと、声を低めて指図した。


「ん?なんでもないよ。てか、今からご飯やねん。だから、もぉ切るわ。マミと仲良くね♪」


不満げな返事をする恭介に、バイバイを言って、あたしは電話を切った。

その瞬間を待ち構えていたように、シンは怒鳴った。


 
< 166 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop