純愛♡ごっこ
「あっ!!」
突然、冷たいものがバシャッと体に掛かった。
「どした?」
小さな悲鳴を聞き取ったらしく、恭介が心配そうに訊いた。
振り返ると、空のグラスを握ったシンは、電話を切れと、声を低めて指図した。
「ん?なんでもないよ。てか、今からご飯やねん。だから、もぉ切るわ。マミと仲良くね♪」
不満げな返事をする恭介に、バイバイを言って、あたしは電話を切った。
その瞬間を待ち構えていたように、シンは怒鳴った。